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彼女はどのようにしてフランスに来たのか?

 日本は急に寒くなったようですね。こちらの気候は日本(京都や東京)より若干寒い程度だと思いますが、日本とは違って雨が多くて閉口します。

 さて、こちらに来て2ヶ月が過ぎ、生活の方も落ち着いてきましたが、我々夫婦のほかに、こちらでの生活にすっかり落ち着いておられる方がおられます。うさぎのきょろさん(2さい)です。今回は彼女がフランスに来るまでの経緯を紹介して、今後うさぎと共に渡仏される方の参考に供したいと思います(ただし、以下はあくまで一例であり、内容に責任はもてません。なお、我々が参考にしたサイトがあります)。

 うさぎがフランスに行くためには、人間と共に手荷物として行く方法のほか、別送という方法もあるようです。別送の場合、調べた限りでは日通さんには引き受けていただけるようですが、手荷物の場合よりも費用がかかるほか、送り先の国に受取人を設定する必要があるなど、手間と費用がかかるようですので、今回は手荷物として渡仏していただくことにしました。

 行政上の手続としては、当然、日本出国の際の手続とフランス入国の際の手続があります。まず、出国の際の手続としては、農水省の動物検疫所での検疫が必要です。ここでは、検疫所に丸1日うさぎを預けて、伝染病を持っていないか検査を受けるわけです。丸1日預けるということで、出発の日の前々日に空港まで行って預けてくる必要があります。京都から関西空港まではご存知のとおり結構な距離があり、移動のストレスが気になるので、人間なら普通・快速電車を乗り継いでいくところ、きょろさんには特急はるか(東京なら成田エクスプレスに相当)を利用していただきました。なお、この場合、お付きの者とは別に、きっぷ(「普通手回り品きっぷ」)が必要なようです。お付きの者の報告によれば、この間きょろさんはキャリーケース内で寝そべり、くつろいでいたとのことです。
 関西空港の検疫所は、旅客ターミナルビル1階(国際線到着フロア)南端の手荷物一時預かりカウンターの脇から入った別棟にあります。検疫所に到着した後、「輸出検査申請書」を提出するわけですが、これについて検疫所に事前に電話で照会したところ、インターネットサイトからダウンロードした書式に、あらかじめ電話やファックスで確認しながら記入したものを持参するのが望ましいとのことでしたので、そのようにしたところ、なぜか当日書き直しを指示されたとのことです。先ほど確認したところ、サイト上の書式はその時と変わっていないので、どういうことなのかよくわかりません。なお、検疫所の電話対応は役所にあるまじきフレンドリーさで感銘を受けました。サイトも役所にあるまじきフレンドリーなデザインで好印象なだけに、書式の件は残念に思われます。

検疫所のケージにて(トイレ中) 

 フランス入国の手続としては、うさぎなどげっ歯類については犬猫よりは簡易なものとなっているようで、予防注射の類は要求されておらず、要は健康である証明があればよいようです(在日フランス大使館のサイトを参照)。いつもお世話になっている獣医さんに作成してもらって持参しました。

 ところで、行政上の手続のほか、当然、飛行機を手配しなければなりません。しかし、ここでもまた問題があり、犬猫と違い、うさぎなどげっ歯類はどのエアラインも引き受けていただけるというわけではないということが分かりました(これは、各社サイトに記載があり、犬猫などに限定した記載があるかどうかなどで判別できます。念のため電話で照会したほうが良いと思いますが)。例えば、フランスに行くのであれば当然まず思いつくエール・フランス(及びそのグループ会社となったKLM)は、うさぎはお断りとのことでした。そのほか大韓航空もダメだとのことです。日本航空及び全日空は可能とのことですが、片道の格安券を出していないと言うことでダメ。結局、関空発の便で両方の条件を満たしているのは、調べた限りではルフトハンザだけであり、フランクフルト経由ということになりました。
 ただ、経由便ということで、今度は、無事に乗り継いでくれるか、空の旅のストレスに耐えられるかという不安が生じますが、こればかりは本人の我慢とドイツ人の真面目さに期待するしかありません。
 なお、料金の方は、超過荷物扱いだそうで、1キロ4,910円ということでした。出発直前の微妙なダイエットにもかかわらず、キャリーケース込みで5キロ(後日注:本人の名誉のための補足ですが、3キロほどはケースの重さ)ほどありましたので、24,600円でした。預ける際の札に、本人の名前を書く欄もありました。呼んでも答えられないのにね。
 さらになお、移動用のキャリーケースには、エアラインの方で条件をつけており、特にソフトケースは不可であるようです。今回は、犬猫用のバリケンネルというものを利用しました。
 それから、インターネットサイトを検索してみると、動物は貨物と同じスペース(空調なし)に入れられ、事故があっても保証できないなどという情報もあります。ルフトハンザは客室持込みはダメでしたが、貨物とは違い空調のあるスペースだとのことでした(ただ、詳しく確認したわけではない)。

 ともあれ、ようやく出発。関西空港のチェックインカウンターで見送ったあと、次に対面するのはシャルル・ドゴール空港の荷物受け取りコーナーです。まさかベルトコンベアで流れてくる訳はないだろうとは思いながら念のため聞いてみると、係の方が持ってきてくださるとのこと。ベルトコンベアの荷物もほとんどなくなり、どうなってるのかと思い始めた頃、ようやく係のおじさんが台車にのせて運んできてくれました。様子が気になってキャリーケースを覗いて見ると、長旅の疲れもなく元気なようでした。
 あと一息、パリ市内に向かうバスに乗り、あらかじめペットOKであることを確認して押さえたホテルに向かい、ようやく落ち着いたのでした。

布団の上でくつろぐ

 このあとも、フランスでの生活になじめるのか、食べ物は合うのか、アパートで同居してもいいのか、フランス人はうさぎを食べるというが大丈夫なのか、不安は募りますが、この辺のことはそのうちまたご報告したいと思います。
 

 

 

 


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anko

お疲れ様です。このブログ、いつも楽しみにしていますよ。
一昨日、書店で村上春樹の『うさぎおいしーフランス人』という書物を手にしたことを思い出しました。くれぐれも、近隣のフランス人にはご注意下さい。
by anko (2007-12-15 05:43) 

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