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アンヴァリッドでドゴールをしのぶ

 よく知られているように、毎月第1日曜日には多くの美術館・博物館が無料になります。他方、美術館でない歴史的建造物の類はその対象外なのですが、例えばパンテオンなどは冬季には第1日曜日は無料になります。そこで、今回は実はまだ行ったことのないアンヴァリッドに行って見ることにしました。ホームページには無料になるとは記載されていないのですが、パンテオンの場合も入り口の案内表示には記載がないので、行ってみれば実は無料だったというのを期待して出かけてみました。
 ところが、というかやはり、というべきか、入り口で様子を見ると、皆さんチケットのチェックを受けているので、ここは無料にはならないようです。ただ、ここで帰るのも何ですし諦めてチケット(8.5ユーロ)を購入しました。アンヴァリッドには複数の博物館等が入っているのですが、このチケットですべて入場できます。

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 さて、アンヴァリッドと言えば、ナポレオン1世の遺体を収めた棺(下の写真)が安置されていることで有名ですが、色々と構内を回ったところでは、むしろドゴールの存在感が印象的です。

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 構内施設の中心である軍事博物館では、中世・近代から両世界大戦までの歴史を振り返ることができますが、第2次大戦の展示では、フランスがあっという間に降伏してしまったこともあるのでしょうが、ドゴール率いる自由フランスやレジスタンスの展示に大きなスペースが割かれています。フランスの降伏直後にロンドンからBBC放送を通じて行われたドゴールの有名な1940年6月18日演説(22日の演説はこちらから))にちなみ、「BBCのマイク」や、自由フランス軍の本部のあったロンドンのカールトン・ガーデン(Carlton Gardens)の住所表示板(写真)があるほどです。

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 ちなみに、第2次大戦関係の展示は、当然ながら欧州戦線が中心ですが、太平洋戦争についての展示もあり、原爆投下についても比較的大きく触れられています。フランスは連合国の一員でしたが、説明は中立的だったように思います。

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 ドゴールに戻りますと、軍事博物館のほか、ドゴール記念館が2008年2月に開館しました。ここには特に展示物というものはなく、マルチメディアでドゴールの足跡をたどるという趣向です。入り口でオーディオガイドのようなものを渡されますが、これには通信機能がついており、館内に多数設置されている画面に近づくと自動的にヘッドフォンから音声が流れるというものです。フランスでは、美術館や博物館の類は、新しい技術を取り入れるのに積極的なようです。

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記念館入り口のパネル(すべてドゴール!)


 ちなみに、アンヴァリッド内には他にも立体地図美術館というものあり、昔の各地の都市や要塞などの模型が展示されています。例えばモンサンミッシェルの模型は、たしか18世紀制作のもの(貴重品!)で、現在の写真を比較して変化を見ることができます。


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