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革命記念日のパレード(Défilé militaire du 14 juillet)

 今日は7月14日(祝)、革命記念日です(ちなみに、こちらでは「パリ祭」とは一切言わない)。1789年7月14日、パリの民衆によるバスティーユ監獄の襲撃事件があり、それをきっかけにフランス革命が始まったとされています。これを記念して、シャンゼリゼでは、午前中に壮大な軍事パレードが開催されるということで、早起きして見に行ってきました。

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 ここ最近、不安定な気候が続いていたのですが、今日は快晴で、気温も含めて日本の秋晴れの日のような気持ちよさです。そんな中、パレードが始まり、まずは大統領が通過。

 比較的早く現地に到着したしたはずなのですが、会場整理の段取りが悪いためにあまりいい場所を取れず、写真も分かりにくくなってしまうのが残念です。

 

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 パレードには毎年テーマが設定されるようで、今年は世界人権宣言60周年を記念して、主賓席のあるコンコルド広場(この辺りは招待席ばかりで一般市民は入れない)では、バン・キ・ムン国連事務総長も招かれ、今年、記録的なヒットを達成したフランス映画(Bienvenue chez les Ch'tis)の主演俳優による世界人権宣言の前文の朗読が行われたほか、カスク・ブルー(casque bleu、青帽)と呼ばれる国連部隊も行進に参加していました。もちろん路傍から見ているだけでは分かりませんが、ニュースによると日本の自衛官4名も参加していたそうです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008071400888
 もう一つのテーマは、昨日、パリで行われていた地中海連合(Union pour la Méditerranée)を立ち上げる会議を記念することで、主賓席には関係40数カ国の首脳が臨席していたということです。

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 パレードは路上だけではなく、空でも行われます。これは日本のニュースでも流れたかもしれませんね。雲ひとつない青空に、トリコロールが描かれ、一番絵になるシーンです(これは数十秒で崩れてしまいます。曲がりなりにも撮れてよかった)。

 これに続いて、様々な軍用機が隊列をなして凱旋門方向からコンコルド広場方向に向かって、上空を通過していきます。ルーマニアとスロヴェニアのミグ戦闘機2機(旧東側の飛行機ですね)も参加したとのこと。

 

 

 

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 軍事関係を中心に、学校の学生の参加も恒例です。10ほどの学校がパレードするようですが、その先頭を切って行進するのは、エンジニア養成を目的にフランス革命期に設立されたという長い歴史をもち、最も権威の高いグランド・ゼコールの一つであるエコール・ポリテクニックの学生たちです。

 

 

 

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 軍関係以外では、消防士も参加しています。実際、観衆の拍手を一番浴びるのは、彼らのようです(ある意味で、健全なのかも)。

 

 

 


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  人間の行進の後は、軍事車両のパレードが続きます。戦車が動いているのなんて、初めて見ました。 

 

 

 

 

 

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  パレードの最後をかざるのは、パラシュート部隊の降下です。7名のパラシュティストが、コンコルド広場に降下し、大統領のねぎらいを受けました(これも一般市民には見えず、テレビで見るしかない)。

  今回のパレードのような壮大なものから、日常的には各小学校に飾られている大統領の肖像写真や1789年人権宣言、共和国の象徴とされる女性像(マリアンヌ)に至るまで、日本人の目から見ると、フランスでは、国家的シンボルが過剰なまでに顕示されているような気がしないではないですが、若干の個人的伝聞によれば、むしろこれが通常で、日本は特殊であるようです。特殊だから「普通の国に」という主張もある中で、日本では国家がますます(メンタリティにおいて)サービス業化していくようにも見えますね。

 

 


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